い~でんたるへるす

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歯周病とは

皆さんがよく使う「歯ぐき」という言葉を、専門では「歯肉(しにく)」と言います。歯周病は「歯ぐきの病気」と思っている方が大半ですが、本当は「歯周」というのは歯の周囲組織という意味であり、歯肉、歯槽骨(顎の骨)、歯根膜(歯根と歯槽骨の間の膜で、一種の圧力センサー)に炎症が起こるのが「歯周病」です。歯周病の軽症から重症のものまで全て含めると、日本人成人の約90%の方が歯周病にかかっているとされています。

歯周病は細菌による感染症です!

歯周病は、細菌の感染によって発症します。お口の中には数百種類の細菌が存在していますが、この中で特に歯周病の原因菌とされているものとして、アクチノバチルス・アクチノマイセテムコミタンス(A.A菌)、プロフィロモナス・ジンジバーリス(P.G菌)、プレボテーラ・インテルメディア(P.I菌)、スピロヘータなどがあります。これらの細菌が、外部から侵入してお口の中で増殖することによって感染し、発症します。歯周病菌は酸素を嫌う性質があるため、歯と歯肉の境目の溝や歯と歯の間などの奥まったところに住みつきます。この歯周病菌が毒素や酵素を出して歯肉への攻撃を開始します。この毒素や酵素に対する免疫反応によって、歯の周囲組織に炎症を起こすのが歯周病の始まりです。

歯周病の進行

歯周病は歯肉炎と歯周炎に分類されます。よく耳にする歯槽膿漏(シソーノーロー)とは「歯周炎」を意味します。

  1. 歯肉炎
    一般に、歯肉は歯垢(プラーク)中の歯周病菌が産生する毒素や酵素により炎症を引きおこします。このため歯肉は赤く腫れ、歯と歯肉の境目の溝が深くなり、歯周ポケットを形成します。この歯周ポケットが深くなればなるほど、歯周病菌にとっては住みやすい環境となります。プラークコントロール(ブラッシングなど)の目的は、この細菌の生態系(エコロジー)を破壊すること、つまり歯周病菌の住みにくい環境をつくることです。
  2. 歯周炎
    歯肉の表面に限局していた炎症が、内部へと進行するにつれて、歯肉は歯から剥がれ始めて、歯周ポケットはさらに深くなり、細菌にとっては絶好の生息環境になっていきます。「歯周」とは歯の周囲組織を意味しますので、歯肉だけでなく、歯の根の回りにある歯根膜や歯を支える顎の骨(歯槽骨)にも病変が及びます。歯肉が歯から剥がれ始めるにつれて、歯槽骨が吸収(溶か)され、骨の上に植わっている歯はグラグラに動き、歯周ポケットが更に深くなるという悪循環が起こります。実際、今までは噛めた物が噛みにくくなったり、無理に噛もうとすると痛みを感じます。この痛みは圧力センサーである歯根膜に炎症が生じているためです。
  3. 歯の脱落(歯周炎末期)
    歯周病が進行して、歯を支える顎の骨がなくなると、歯は自然に抜け落ちます。1本だけ歯が抜けておしまいならば良いのですが、ほとんど全ての歯において同じような症状が現れるのが歯周炎の特徴です。

歯周病にかかってしまったら?

このように書いていくと、やはり年を取れば歯周病になっていくのは仕方ないと思ってしまいます。確かに若いうちから予防を心掛けるのが一番ですが、もう既に歯周病になっている人も、あきらめることはありません。失われた顎の骨は元には戻りませんが、きちんと歯周治療を受け、きちんとお手入れをすれば、歯から剥がれた歯肉が再び歯の面に付着し、歯周ポケットの深さも減少し、歯周病菌が住みにくいお口の環境に戻ります。結果的に顎の骨の質(密度)が改善して、歯の動揺は止まって不自由なく物を噛めるようになります。

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