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2014年10月10日
日本アイ・ビー・エム健康保険組合理事長　藤倉　貴克
公告　第505号

直営保養所「熱海ゆとりうむ」「仙石ロッヂ」「館山ビーチハウス」および
「賢島パールハウス」の売却および代替事業の「クラブオフ」の利用開始について

日本アイ･ビー･エム健康保険組合（以下、当健保組合といいます）の直営保養所「仙石ロッヂ」、「館山ビーチハウス」、「賢島パールハウス」および「熱海ゆとりうむ」は、それぞれ昭和41年、昭和48年、昭和51年、平成7年に取得、建設いたしました。したがって、「熱海ゆとりうむ」以外はすでに築年数が38年から48年が経過しており、この間、必要に応じて改修工事を実施してまいりました。
特に1990年代（平成2年）以降は毎年のように何らかの修理・補修を実施しており、その費用は、修理・補修箇所や工法によって異なりますが、数千万円規模の拠出となることもありました。とりわけ、「仙石ロッジ」や「館山ビーチハウス」に関しては、立地場所の影響に加え、建物そのものの老朽化により、このような状況が顕著です。

当健保組合が、これらの保養所を今後も所有した場合には、継続して高額な営繕費用の拠出は避けられません。また、このままでは近い将来、全面建て替えの措置を取らざるを得ない状況であり、その際には、優に数億円規模の膨大な拠出が予想されます。（別紙1）

一方で、直営保養所の利用者数も宿泊施設の選択肢や個人の価値観の多様化により、4保養所とも、年々減少しており、保養所合計で「熱海ゆとりうむ」が建設された翌年の平成8年の3万8千人をピークとして、昨年度は約60％の2万3千人未満まで落ち込んでいるという状況です。(別紙2)

当健保組合では、直営保養所を含む保養所事業の支出を削減するために毎年のように様々な対策を実施してきました。(別紙3)　直営保養所については、平成21年からは運営を外部の事業会社に全面委託化し、さらに利用料の値上げや委託先の集中化などにより、費用削減に努めていますが、全面委託後も依然として年間1億6千万円の費用がかかっています。(別紙4)

また、毎年加入者に対して実施している当健保組合のアンケートでも、「保養所よりも、直接健康に結びつく保険給付・疾病予防などの施策をもっと充実してほしい」、「一般のホテルや旅館を利用しているので保養所は利用しない」、「地方在住者には首都圏中心の保養所は利用できない」との理由から、保養所の減少や廃止希望のコメントも年々増加しております。

保養所売却について

以上のような状況ならびに、直営保養所事業の多額の支出は厳しい健保財政上の大きな負担になっている現状を踏まえ、平成26年2月14日に「第147回組合会」を開催し、4つの直営保養所の閉鎖・売却の検討を進めることを決定し、売却先を探していました。

このたび、(株)ワールドリゾートオペレーション他2社から購入の申し出があり、競争入札を行った結果、優先交渉先を、「館山ビーチハウス」、「賢島パールハウス」および「熱海ゆとりうむ」については、(株)ワールドリゾートオペレーション、「仙石ロッヂ」については(株)エスティームと決定し、平成26年7月11日開催の「第148回組合会」にて、4つの直営保養所の重要財産処分を決議しました。

以上のような申請内容で、9月16日に所轄の関東信越厚生局に重要財産処分の認可申請し、9月25日に認可され、その結果、すべての保養所について年末年始の期間を経て来年1月12日を以って閉館し、1月末までに売却先に引き渡す予定です。

代替事業について

一方、保養を通じて心身の健康増進を図り、家族や知人との絆を深めるという保養事業の継続性を図り、また利用者の地域性による不公平性を解消するために、リロクラブと法人契約を締結して、来年3月利用開始する予定です。売却する4保養所のうち「館山ビーチハウス」、「賢島パールハウス」および「熱海ゆとりうむ」について引き続き利用可能であり、その他全国1万2千か所の保養施設が利用できることになります。具体的な利用方法については今後ご案内する予定です。(別紙5)

直営保養所事業 の見直しはもとより 、当健保組合では、より質の高いヘルスケアのあり方を追求し、効果的データ分析や信頼性実証に基づいた疾病予防・早期発見の施策、健康支援の各種プログラムのご提供などを通じ、より一層の医療費抑制、削減の努力を続けます。

なお、今般の直営保養所の売却、代替事業の「クラブオフ」の利用開始に関するご意見、ご質問につきましては、下記「WEBでのお問い合わせ」までご連絡くださるようお願いいたします。

https://www.ibmjapankenpo.com/inquiry/web_inquiry.php

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