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歯の接触癖(TCH) 一覧へ戻る

Tooth Contacting Habit

顎のトラブルは生活習慣が関与!

口を開けると顎が痛い、顎を動かすと音がする、口を大きく開けられないなどの症状が現れるのが顎関節症です。このような症状が出やすいのが20~30代であり、特に女性の方に多いというデータもあります。以前は顎関節症の原因は噛みあわせや歯並びといわれていましたが、最近は生活習慣が関与していると考えられるようになってきました。
生活習慣として頬づえ、歯ぎしり、片側噛みなどが挙げられますが、最近注目されているのが歯牙接触癖(Tooth Contacting Habit=TCH)です。これは無意識の内に上下の歯を接触させている癖です。通常、安静時には上下の歯の間には前歯部で2~3mmの安静空隙があり、食事や会話などでも1日に上下の歯が接触している時間は20分程度と言われています。ところがこの歯牙接触癖(TCH)により、長時間にわたって上下の歯が接触していると、筋肉や顎関節に負担がかかってしまい、顎関節症を発症することがあるとされています。また、このTCHにより歯の知覚過敏症や噛んだ時の歯の痛み(咬合痛)や歯の破折などの原因となることもあるので注意が必要です。
このようなTCHの原因の一つとして、パソコンによる長時間の作業も関連しているとされています。特に下顎を前に突き出すような姿勢で画面を見る癖のある人は要注意、定期的に休憩を取り、軽く体を動かして筋肉をほぐしてあげましょう。またTCHの改善には、まず「気づく」ことが大切です。パソコンのモニターなど目に付きやすい場所に貼ってある紙を見たら「歯を離して顎をリラックスする」ことも有効です(図)。

こんな生活習慣には注意を!

  • 知らない内に上の歯と下の歯が接触している

  • 歯をくいしばる、歯ぎしりをする

  • パソコン作業などで長時間同じ姿勢をとる

  • 頬づえをつく

  • 寝転がって本やテレビを見る

  • うつぶせで寝る

  • 枕が高い

皆さんも、もう一度ご自分の生活習慣を見直してみましょう。

顎関節症