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歯周病
歯肉から
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Bleeding from the gums

どうして歯肉から血が出るの?

ブラッシングで血が出るのは、歯肉を傷つけているせいだと思われがちですが、実は歯肉に炎症があるためです。図1のように、歯と歯肉の境目に細菌のかたまりである歯垢(プラーク)が溜まると、自分の体を守るため毛細血管が広がり、白血球が集まって来ます。歯肉が赤く腫れて見えるのはこのためです。またこれは細くて弱い血管なので、歯ブラシなどの使用で簡単に破れて血が出ます。つまりブラッシングで血が出るのは、「まだみがき残した細菌がいますよ」というシグナルなのです。

歯肉出血のメカニズム

(図1)歯肉出血のメカニズム

フロスや歯間ブラシを使うと歯の間のすき間が広がりませんか?

本来、歯と歯の間には若干のすき間があいています。ところが、大半の方は歯肉が腫れあがっているため、このすき間を感じません。しかしフロスや歯間ブラシでプラーク(みがき残した細菌)を除去すると、炎症が消えて歯肉が引き締まってくるために、本来のすき間が見えてきます(図2)。また歯周病が進行して、すでに歯を支える顎の骨が溶けてしまった方は、歯肉の炎症がなくなると大きくすき間が開くことがありますが、これは骨の裏打ちがあるところまで歯肉が引き締まった結果であり、それ以上歯肉が下がることはありません。ただし、誤った歯間清掃方法やサイズの合っていない道具の使用により、歯肉が異常に退縮してしまうこともありますので、正しい使用法を教わりましょう。

歯間清掃で歯肉が引き締まる

(図2)歯間清掃で歯肉が引き締まる